• 定年男子のランとマネー

6月9日、ラン友さん3人と明日香村を走ってきました。

明日香村は、平城京遷都前の飛鳥時代の中心で、この時代に中央集権律令国家が成立したと言われています。

従って、蘇我氏や物部氏など、古代の豪族に関する遺跡や寺院が、里山風景の中に残っていて、「心の故郷」との印象を与えてくれます。

ランニングは、午前9時飛鳥駅をスタートしましたが、最初の目的地であるキトラ古墳へ行く道で、田植えを終えたばかりの水田の上を流れてくる涼風に心満たされました。

天気は晴れ、気温は20度超。走っていると暑くなりますが、日影に入ると冷気を感じました。絶好のランニング日和です。

キトラ古墳では、偶然にも「東壁」の実物展示が行われていました。

待ち時間に遊ぶ
もと新体操部!

東壁には、春を現わす「青龍」が描かれています。青春という言葉の語源と言われています。

キトラ古墳は、壁面に「四神」が描かれていることで有名です。

説明を大人しく聞く3人

四神とは、青龍・朱雀、白虎、玄武です。

ネットで調べると、下記の記述がありました。

木=東、青龍(せいりゅう)/青い龍の神さま
   …季節は「春」→「青春(せいしゅん)」
 火=南、朱雀(すざく)/朱=赤。赤い不死鳥の神さま
   …季節は「夏」→「朱夏(しゅか)」
 土=中央 
 金=西、白虎(びゃっこ)/白い虎の神
   …季節は「秋」→「白秋(はくしゅう)」
 水=北、玄武(げんぶ)/玄=黒。黒い亀の神
   …季節は「冬」→「玄冬(げんとう)」

キトラ古墳体験館では、季節に合わせて、四伸壁画の実物公開を行っているようです。

記念スタンプ。綺麗な四神でした。

そんなこんなで、見学したり、説明を聞いたり、記念スタンプを押していると、午前10時半になってしましました。

「まだ一か所目なのに!」

急いで、次の目的地である高松塚古墳に向かいました。

明日香村というと、のどかな田園風景を思い浮かべますが、歴史的建造物や遺跡を回るルートは、ほとんどすべてが「坂」です。

簡単に言えば、明日香村まで「坂錬」をやりに来たわけです。

高松塚古墳は、昭和40年代後半の「古代史ブーム」の火付け役となった、「女子群像」が壁画に描かれていた古墳です。

ここでも壁画や出土品などを観ていると午前11時に(笑)

「大変!急いでメインイベントの棚田へ行こう!」

棚田への道は前回迷ったので、今回は「OK! Google」に道案内をお願いしました。

ここも坂道の連続です。

「うわ~!キツイ!」と言いながら3人が坂を駆け上がってきました、

坂を走り切って辿り着いた棚田は、期待にたがわず美しい姿を見せてくれました。

素晴らしい田園風景を見ながら、長いスロープを下って行きました。

3人は、明日香村に来るのがほとんど初めてでしたが、観光ルートが綺麗に整備されていて、自販機やトイレが至る所に設置されていることに感激していました。

奈良県民である僕が、「税金を払っていますから」というと

3人のランナーは「税金のおかげです。ありがとうございます」と返答してくれました(笑)

棚田を過ぎると石舞台古墳です。

蘇我馬子の墓と言われていますが、諸説あるようです。

メンバーの一人が、神奈川県出身で「ここに来たかった~」と大喜びでした。

盗掘者??

説明員は初老の方々で、ボランティアか定年後の嘱託という印象でした。説明は丁寧で、対応はとても親切でした。写真の撮り方も上手かった。

昼食は「古代米定食」

結構な量でお腹が一杯になりました・・・が、そのあとデザートに「古代米ソフトクリーム」などを食べて「うう~、走れん!」ということになりましたね。(笑)

腹痛を起こしても困るので、しばらく四方山話をして休憩の後、岡寺に向かいました。

実は3人は、昼食時にビールを飲むか、止めようか、で悩んでいたのですが、僕が「後半の坂の方がキツイから飲まない」というと3人は素直に(?)諦めました。

岡寺に向かう坂道は、直前では6度以上ある感じで、3人は「ビール止めといてよかった!」

と言ってました。(笑)

岡寺は僕の好きなお寺の一つです。何故か気持ちが落ち着きますね。

だれでもいつでも鐘楼を一度だけ突けるのですが、そこで合掌すると謙虚な気持ちになります。

奥の院までは急な石段が続くので、走って上がりました。

昨年の台風の爪痕なのか、山肌が何か所も崩れていて痛々しい感じがしましたね。

岡寺にお参りした後は、メンバーの1人のたっての希望で「酒船石」を探しに行きました。

なんでも手塚治虫「火の鳥」に出てくるのだそうです。

遺跡に辿りつくには長い階段を登らねばなりません。

「階段ダッシュ!競争しよう」

残念ながら、僕の後に誰も続きませんでした(笑)

次は、飛鳥寺です。

蘇我氏が建立したこのお寺は、奈良時代に二度も落雷を受け建物が消失し大仏だけが残りました。平安時代、鎌倉時代と放置されていたところを、土地の人たちがわらをかぶせて仏像を守り続けたそうです。江戸時代頃に、その噂が大阪まで聞こえて、篤志家が本堂を寄贈して、いまの飛鳥寺になったようです。

ここまで走ってきましたが、メンバーに少し疲れが見えたので、ルートを変更して橘寺に向かいました。橘寺は聖徳太子が生まれた(と言われている)お寺です。立派な馬の像や善悪の顔を持つ二面石などが置かれています。

橘寺を過ぎるとゴールの「太子の湯」です。

飛鳥駅まで戻るための「亀バス」の時間を確認してからゆっくりお風呂に入りました。

僕が早めに出てきて、熱いお茶を飲んでいると、あとから出てきた3人が缶ビールを持って現れました。

「やっと、ビールが飲める~」

バスの時間が迫っていたので、3人は急いでのど越しにビールを流し込んでバス停に向かいました。

駅に着いて、打ち上げ場所探しです。

再び「OK! Google」が活躍して無事に台湾料理屋さんに到着して、たらふく飲み食いをしてから解散しました。

いや~、一日楽しく遊んで満足しました。

3人のランナーの方々、ありがとうございました。 u


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