• 定年男子のランとマネー

銀行に勤めているというと、かつては「固い」というイメージがありました。

今でもそんなイメージは残っているのかもしれません。

銀行のどこからそのようなイメージが来るのかを考えてみると、「元本保証」ではないかと思います。

昔は銀行の扱う商品は、預金や国債に代表されるように「元本は保証します。わずかですが利息も付けます」ということでした。

それが大きく変わったのは、投資信託を扱うようになってからです。

現在は投資信託に加えて保険なども販売されています。

相変わらず元本保証である預金は、ほぼゼロ金利で預金者にとって魅力は無くなりました。

つまり金融業界は、「元本保証」という静的な世界から、「元本変動」という動的な世界に、大きく変わったのです。

銀行にとって資金調達の一手法だった預金事務が、投資信託を預金と同じやり方で販売することによって、手数料を稼ぐ商売に変身した瞬間でした。

つまり、販売員は手数料を得るために、あなたに商品を売りに来ているのだから、手放しで信用して買ってはいけないということです 笑

商売ですから、投資信託を販売しながら、銀行員は熱心に「投資」を勧めています。

銀行員に限らず、証券会社や保険会社の販売員など、金融に関わる人達がこぞって「投資」を勧めています。

でも「投資」というのは一体何?

例えば「投機」とどう違うのか?

この質問を販売員に投げかけてみると、その人がどの程度資産運用について考えているかがわかります。

「投資」は、「価値の向上」に賭けて利益を狙うこと。

「投機」は、「価格の変化」に賭けて利益を狙うこと。

別の言い方では、例えば会社などの価値が向上するには、通常かなり時間がかかるので、

「投資」は比較的長期的なもの。

逆にリーマンショックやコロナ暴落など価格の変化は、比較的短期で起こるので、

「投機」は比較的短期的なもの。

といえるでしょうね。

もう少し例を挙げていえば、株式のデイトレードは一日の価格変化で収益を上げるのですから投機になります。

そういえばかつてのお客様で、何億というお金を1~2の銘柄に集中して、一日の価格変化で収益を上げている方がいました。

事業を営んでいる方ですが、毎日会社に行っても現場から引退されているので、余った時間とお金を株式の短期売買に使っている感じでした。

私と話していても株価の動きがとても気になるようで、すぐに証券会社の支店長(大口顧客なので直接支店長が担当していました)に電話して「売った、買った」をやっていました。

その証券会社が受け取る株式売買手数料収益は個人相手としては莫大だったと思います。

その方は四六時中、株価のことが気になるみたいで、周囲も諦めている感じでした。

明るいよい方なのですが、不思議と全体に何か寂しそうな印象を受けました。

この方のやっていたことは、銀行のディーラーと似ています。

銀行のディーリングルームに見学に行ったときに、友人のディーラーは「午前中に仕入れて、

午後から売って少しの利ザヤを稼ぐ。動かす金額が大きいので、そこそこには儲かるんだ。地味だがこれがディーラーの仕事の大半や」と言っていました。

価格変化による儲けに関心があれば投機も楽しいと思います。

相場の動きをじっと見ているのは気持ちが疲れるので、私には不向きですが。

それよりも、価値の増加、つまり企業の成長を見ているほうが楽しいですね。

ゆっくりと時間をかけるほうが私にはあっているようです。

個別の会社の株式を買うことが怖ければ、インデックス投資をするのも一つの方法です。

例えば、世界経済全体とか日本経済全体に投資するのですが、通常基準価格の動きは

個別の株式より相当ゆっくりです。

人生の残り時間が多いけれど、日常の時間が足りなくて個別の会社を研究する時間がない方には、インデックスで時間をかけて資産運用する方法が向いています。

そして人生の残り時間が多い人で、資産運用をやりたいと思わない人には、資産運用はやらなくてよいので、まず自己投資を行って欲しいですね。

自分への投資は一番リターンが大きいうえに満足度が最も高いと思います。



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