• 定年男子のランとマネー

5月に引き続き6月中旬に、国際結婚されたご夫婦から、追加のご依頼で、ライフプランと資産運用についてご相談を受けました。

ライフプランは、現在の家計状況の把握と将来の予測や希望を加味して作成しますが、

日本の社会制度についての共通認識が無いと、納得できる説明は難しいですね。

日本の税制を含めた社会制度については、ご相談者のような一般の方が十分に理解しているとは限らないので、我々のような専門知識を身に付けたFPが説明する価値があります。

しかし、外国の方に日本の社会制度を説明するためには、超えなければならないハードルが

2つあります。

一つ目は、英語。

もう一つは、外国の制度への理解。

私の場合は、スペインと米国で数年ずつ生活していたので、西洋の社会制度ならば

何となく想像がつきます。

欧州や米国で、老後をどのように暮らしているかも、多少見聞きした経験もあります。

今回のお客様は、ご主人がオーストラリアの方で、英国と同じコモンウェルス連邦内で

比較的わかりやすく話が出来ました。

奥様は日本人でしたが、ご自身が知っていることでもご主人に正確に説明するには、かなりの知識と理解力が必要なので、英語で説明してくれる専門家を探すことに大変苦労したので助かったと言われました。

資産運用については、ご夫婦ともに全く興味が無かったが、昨今のインフレを前にして、投資の必要性を感じたとのこと。

私からは、現在は興味がないが、受け身でもやってみたいということと理解して

基本的な考え方をお伝えしました。

まずは、家計分析でキャッシュフローを把握したら、現在の生活で使うお金と、将来の自分たちを支えるお金を区別すること。

家計に関しては、毎年一度、金融資産残高を確認して、今回作成したキャッシュフロー表の

残高と比べて、どの程度乖離しているか、その原因は何かを考えること。

ご夫婦の資産全体を、現預金+債券、株式、不動産に分けて、全体のバランスを意識すること。わからなければ初めは三分の一ずつから考えてみること。

(ご夫婦の場合は、現預金と不動産が多くて投資が少ない形、つまり資産全体として安定はしているが成長が望めない)

次に、現預金+債券、株式の合計を金融資産として、これも全体のバランスを意識すること。

分からなければ、日本株式、外国株式、日本債券、外国債券を四分の一ずつ保有してみる。

例えば

日本債券は、個人向け国債変動10年

外国債券は、米国債またはオーストラリア国債

日本株式は、低コストのインデックスファンド

外国株式は、低コストの日本を除く世界株式インデックスファンド。

資産運用で削減したほうが良いものは税金と手数料なので

日本株式と外国株式の運用は、できるだけNISA/iDeCoを利用する

まず少額投資から始めて、慣れてきたら少しずつ増額する

といったようなアドバイスを英語で行いました。

約1時間の面談でしたが、上記の内容を、日本語と英語で文章にして作成し、お渡しして説明したので、よくご理解頂けたようです。

有料のサービスですので対価は頂きましたが、お帰りの時に、ご主人がにこやかに笑って

握手を求めていただき、奥様にも笑顔でお礼を言っていただいたときは、嬉しかったですね。


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