2026年3月13日付日本経済新聞電子版に、中国全盛期の終わりの記事が掲載された。
中国「全盛30年」の終わり、苛烈な軍粛清は必然 全人代閉幕 – 日本経済新聞
この記事によると、これまでの中国の全盛期を築いてきた集団指導体制が、習近平主席への権力集中によって崩壊して、軍も含めてすべてが主席の一存で決まる体制にしたことが
民間企業の活力を排除するという意味で、中国の全盛期の終わりを象徴しているとの趣旨である。
中国経済のデフレ化と、不動産問題の深刻化による経済発展の悲観的な見方は、YouTube動画を始め、日本では一般に溢れている。
個人的には、中国は大きな国家であり、そんなにすぐに沈没するとは思えないが、共産主義に端を発する計画経済と、問題切り捨ての考え方には危惧を覚える。
これも巷間の情報を眺めての感想なのだが、中国政府または共産党は、不良債権化した不動産の問題を、ある程度の未完成物件の政府による買取と、若干の金融緩和で対応した後は、中央政府の問題としては対応済として切り捨てて、あとはこの問題を招いた地方政府が責任をもって対処するべきと考えているように思える。
そして、中央政府・共産党は、AIなどのハイテク関連産業に強力な支援をすることで経済を成長させて、不動産問題のマイナス面を補おうとしているように感じる。
つまり、当初計画した不動産による経済成長が頓挫したので、問題を放置したまま新しい産業育成計画に乗り出していることになる。
中国3000年の歴史をみれば、士大夫が指導する中央王朝は好き放題に戦争や政治を行い、庶民は、良くも悪くもその結果を受け身で受け取ってきたと思うが、
これは庶民の住宅問題でもある不動産でも繰り返されそうである。
近現代では、市民が主権を持つ国が多いので、今の中国のようなことをすれば、
選挙または暴動で政権が転覆されるのだが、中国を含む強権国家(ロシア・北朝鮮など)は市民の権利等は考慮しないのであろう。
しかし、過去の中国の王朝交代の多くは、庶民の反乱を契機にしていることから、中国人民が現在の体制に庶民がどこまで耐えるかが、中国共産党にとり大きな関心事だとは思う。
それとは別に、国家の運営を軍事まで含めて、一人の人間が統括することは、現在の複雑な国際情勢と中国の国内情勢を考えれば、かなりハードルの高い課題に思える。
ましてや、統括者が年齢を重ねて、人としての寿命に近づく場合、日本史で言えば豊臣秀吉の例を思い浮かべれば、各局面で下される判断が正常か否かには、ある意味恐怖を感じる。
秀吉との共通点をもう一つ上げれば、両者とも後継者問題が解決していないということだろう。
いずれにせよ、この記事のとおり、中国の全盛期が終焉するのであれば、今後の中国の舵取りは困難を増し、日本を含む周辺国家にとっては、中国は更に危険な国になっていくと推測する。