• 定年男子のランとマネー

バレンシア

バルセロナからバレンシアに向かう道路で驚いたのが高速道路の整備である。

30年前と比較してもあまり意味はないが、当時は民間を含めた高速道路会社がスペイン全土を高速道路で切れ切れに繋いでいた。

今回はそれがすべて繋がったのであるが、驚いたのは新しいということだ。設備のメンテナンスが行きとどいているように感じた。

車の通行量が少ないのが気になったが、5月のメーデー後の休暇と重なったからと考えていた。

ところがセビリアからマドリードへ入る道路は通行量が多いにもかかわらず凸凹でメンテも行き届いていない印象で全く30年前と変わっていなかった。

Cinco Dias紙は「銀行団は経営危機にある高速道路会社の負債11億ユーロへの圧力を低下させる」との記事を掲載した[1]

この記事の内容は、高速道路使用料収入の低下で借入の利払いや元本返済ができない高速道路会社にリスケジュールを行う必要があり政府と銀行はそれを支援すべき、というものだ。

収入低下の原因として、記事は ①経済危機による交通量の減少 ②高速道路と並行して走る無料の一般道路の利用を挙げている。

日本でも2000年代の初め、運送会社がトラックの車齢をバブル時代の6年から8年、10年へと延長させ、高速道路料金節約のためトラックに一般道を走らせたことが想起される。目先の経費節減策である。ここでもバブルによる過剰投資の残滓が感じられた。

問題は倒産懸念のある高速道路会社が12社で負債総額が40億ユーロに上るということだ。記事で挙げた銀行の中には、スペインで自己資本比率が低いと指摘されている貯蓄銀行や先般国有化されたバンキアの名前が挙がっている。この点は次節で論じたい。

話を戻すと、バレンシアは一面のオレンジ畑だった。これは昔からそうなのだが、かなり整備が進んだように感じた。丘の上まで果樹畑が続き、山の上の方まで植林が進んでいる。

これは肥沃なバレンシア地方だけかと思ったが、バレンシアからグラナダを過ぎてコルドバからセビリアに至るまで、すべて果樹畑と緑の絨毯と植林が続いていた。

スペインの大地は赤茶けた土がむき出しで、水がある一部の地域でオリーブやブドウなどの乾燥に強い果樹が生育しているというイメージが根底から覆された。途中に灌漑の設備が見られたので、水利に対する多額の投資が為されたと推測される。

[1] Cinco Dias 2012/5/5 La banca rebaja la presion sobre 1,100 millones de deuda de las autopistas en crisis



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