• 定年男子のランとマネー

サラリーマン卒業後

作家の森村誠一さんと元検事の堀田力さんの共著に「定年上手」という本があります。この本が出版されたのは2001年ですから、今から16年ほど前です。僕が銀行に在籍していたころで、不良債権処理がまだ継続しており大銀行の合併が続いていました。

 

金融情勢が不安な時代に出版されていますが、お二人の「上手に定年を迎えそして過ごすためのアドバイス」は、今でも説得力があります。

そのなかで森村誠一さんの「仕えられることに慣れている人たちには言葉がない」という文章を紹介します。

 仕えられることに慣れている人たち

この中で森村さんは、人生の後半期の人間関係にスッと入っていけない人は、仕えられていることに慣れている人が多いとして、角川春樹さんを例に挙げています。

 

角川春樹さんは、角川書店の社長でしたが、ある事件で逮捕されて保釈で出てきたときにすでに社長は解任されていて、秘書も社員もお供をする人がいなかったそうです。そのときまず角川さんが困ったのは、自宅へ帰ろうとしても電車の切符の買い方が分からない。それまで自分で切符を買ったことがなかったのです。そして電車に乗ってみたら、今度は電車がとても速いのに驚いた。常に社用車で移動していたので、電車の速さが分からなかったのです。

 

森村さんは角川さんの例を「ここまで極端な例はそうあるものではない」と書いておられますが、続けて「似たような人がいるものです。」とも書いています。

現役時代には何人もの人がすり寄ってきたが、現役を退けばサッといなくなる。

その時になって自分一人では何もできないことに気づかされる。

 

頭で分かっていても、現実にそのようなことが起こると心に響きます。

「サラリーマンは現役時代は自信過剰だが、退職すれば自信喪失」

と言った人がいますが、

本人は全く同じ人間なのに、周囲の環境が変わると本当に左右されるものですね。

 女性は変化に強い

この本のもう一人の著者の堀田力さんは、「変化に強い女性には人生のテーマなど必要ない」という文章で、先ほどの森村さんが言ったようなことは女性には起こりにくいと言っています。

男性に「人生とはなにか?」を聞いても頭を抱えるが、女性は「人生とは私らしく生きていくこと」という答えが返ると推測しています。つまり女性は芯がブレないので、環境補変化への適応が上手いということです。

 

どうやらお二人とも、定年退職後は女性の強さを認めて男性は見習わねばならないともご意見のようですが、縦社会を卒業して横社会に入ってみれば縦社会で培った技術やノウハウは役に立たないということでしょう。

もっと言うと、過去に役に立ったものほど新しい人生には邪魔になるのかもしれません。

 心の断捨離

過去を整理して新しい人生を踏み出すことは、「言うは易く行うは難し」だと思いますが、定年後の生活を楽しくするためには必須でしょう。

自戒を込めて、まずは物の断捨離をやって、並行して心の断捨離をやらねば。



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