• 定年男子のランとマネー

生活保護と社会保障

社会保障という言葉を聞くと、生活保護を連想する人がおられるようです。

おそらく所得の高い人から所得が低い人への分配のイメージが強いのでしょうね。

実際の社会保障予算の中身を見てみましょう。

2015年のデータですが、日本の社会保障給付費の予算総額は約117兆円です。このうち社会保険が87.6%を占めています。内訳は医療が28.5%、

年金が48.7%、介護が7.3%、その他3.1%です。

そのほかは社会福祉が8.4%で公的扶助が3.3%、公衆衛生が0.7%です。

公的扶助のうち医療扶助が1.5%、生活扶助

1.1%、その他0.6%です。

こうしてみると、医療や年金などお互いが助け合う

社会保険部分が9割近くを占めています

生活保護は約1%で1兆円くらいです

中間層の保護育成

このことから慶應義塾大学の権丈教授は、「社会保険の主な役割は、中間層の保護育成、より厳密には中間層が貧困に陥らないようにすること」と定義されています。さらに「その手段は、主に中間層による助け合いによるものですから、社会保障というのは、中間層の人たちによる中間層の人たちの間の助け合いの制度」だと述べておられます。(権丈善一 「ちょっと気になる社会保障」p34)

つまり社会保障には、貧困層を救う「救貧機能」がありますが、それよりも中間層が貧困に陥らないようにお互いに助け合う防貧機能」がはるかに大きな割合を占めているのです。

でも、このまま高齢化社会が進行すると、社会保障費がますます増えて、もしかしたら現役の中間層が社会保障費を負担しきれなくなる日が来るのではないかと心配になりますね。

これが年金・医療・教育・介護費用の増大をいかに食い止めるかという世代間を含めた分配の問題に結び付きます。



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