• 定年男子のランとマネー

生活保護とミーンズテスト

税金を投入しての貧困救済と言えば生活保護が思い浮かびます。
でも具体的な支給基準とかはよく知らないので、概略を調べてみました。

まず生活保護の申請があった場合には次の調査

ミーンズテスト)が行われます。
1.生活状況を把握するための実地調査(家庭訪問等)
2.預貯金、保険、不動産等の資産調査
3.扶養義務者による扶養(仕送り等の援助)の可否の調査
4.年金等の社会保障給付、就労収入等の調査
5.就労の可能性の調査

生活保護は税金による一方的な救済であり「扶助原理」と呼ばれる原則があります。そしてこのほかに

補足性の原理」と呼ばれるルールも存在します。
これを条文に即して言えばこうなります。

「保護は、生活に困窮する物が、その利用しうる資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することを要件として行われる。」
(生活保護法第4条第一項)

先に述べたミーンズテストは所得(フロー)だけではなく資産(ストック)や親戚などからの援助まで調べられて記録として保管されます。自分の全人生を丸裸にされてしまいます。

そこまでしてミーンズテストを受けても、審査の結果次第で生活保護が受けられないこともあります。また何かの理由で突然打ち切られることもあります。打ち切られた残念な例としては、東日本大震災の時に東電からの補償金が「収入」とみなされて生活保護が打ち切られた話がありました。
東電の例は「扶助原理」に基づく「補足性の原理」で最低限度の生活の維持を上回る収入があったので、税金による扶助部分を打ち切ることにしたという判断だと思います。

公的年金との違い

生活保護に比べて公的年金は「扶助原理」も「補足性の原理」もないので、ミーンズテストを受けなくても給付を受けられます。予め保険料を納付しているのですから当然ですが、これは社会保険の持つ「自助の強制」という発想から来ているものです。つまり、自立して生活している人たちの所得の一部を自立して生活している間に拠出してもらうということです。(権丈 「ちょっと気になる社会保障」p47)

このように生活保護と公的年金は、基本的な考え方が全く違うところに立脚した、お互い独立したものです。公的年金は「自助」の概念があるため、税による扶助である生活保護に比べて人間の尊厳を傷つけることなく、幅広い救貧が可能になるのです。



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