• 定年男子のランとマネー

古代ギリシャの哲学者アリストテレスは、著書「ニコマコス倫理学」の中で

「しあわせのためにお金がほしいという文章はあるが

お金のためにしあわせがほしいとはいわない

したがって、(お金よりも)

幸せのほうが上位である」と書いたそうです。

つまり人生の最高の目的は(お金を貯めることではなくて)

しあわせになることです。

この文章は、矢野和男著「予測不能の時代」p40~41に書いてあるのですが、疑い深い私は

書棚に会った「ニコマコス倫理学」を引っ張り出して探してみました。

そうすると第一巻第4章に、幸福が最上位のものであると書いてありましたね。

お金云々は見つけられませんでしたが・・・

では本当に人生の目的はしあわせになることでしょうか?

私に哲学を論じる学識はありませんがどうやら正しそうな気はします。

ではしあわせって、具体的に何でしょう?

人がしあわせを感じるのはこんな時です。

自分の子供をそっと抱く

カンカン照りの時のコップ一杯の冷たい水を飲む

趣味の楽器を懸命に演奏する

いろいろな幸せがありますね。

でもこれらは「しあわせ」そのものではなくて、しあわせになるための手段です。

子供を抱くとき、水を飲むとき、楽器を演奏するときの状態を思い浮かべてみてください。

それぞれの手段を通じてしあわせを感じています。

つまりしあわせというのはこれらの手段によって生じる身体内部の化学的変化なのです。

例えば

血管の弛緩や収縮、血圧の増減

筋肉の弛緩や収縮

脳を含む神経系の活動変化

これらは身体の重要な働きであるホメオスタシスと密接に関係していますが

このブログのテーマはお金と健康なので、身体の化学変化の話は

このあたりで止めておきます。

話をお金に飛ばしますが

お金に関してしあわせを感じるのはお金を貯めるときですか?

それともお金を使う時ですか?

お金を貯めるのが楽しくて仕方がないという人は一定数います。

少し昔のお笑い芸人のネタで、裏庭に埋めたツボの中にお金を貯めて

毎晩夜中に一人でこっそりとツボの中のお金を数えて少しずつでも増えていくのが

ひそかな楽しみな金持ちの話を聞いたことがあります。

さしずめ現代で言えば、ネット証券口座で投資した株式や投資信託の評価損益に

一喜一憂している人でしょうか?

これは楽しみではあるでしょうけどしあわせには程遠い感じですね。

どうやらお金を貯めるだけではしあわせにはつながりそうもありません。

ではお金を手段としたときの人生のしあわせとは何でしょうか?

それはお金を使うときです。

使うといってもどこかの国の政府のように手当たり次第にバラまけばよい

というものではありません。

先ほど言った

血管が収縮し血圧が上がるような興奮やワクワクを感じる使い方

脳神経が興奮から覚めて心が安らぐような使い方

自分の心の指し示すままにお金を使って期待したような効果が得られたときに

お金を使ってよかったなあと思うのです。

私の経験で言うと、困っている定時制高校生支援プログラムに寄付をしたとき、

未来の日本を支えていく(と期待される)企業への投資を支援するとき

それから高価だが機能性が高い、トレイルランのウェアやシューズを買って、山を快適に走れたとき、

本を読んで、自分が無意識に探していたものが見つかったと感じたとき

などでしょうか。

このようなときは、お金を使ってよかったとおもいますね。

そのような自分が普通の状態になれば、おそらくお金から自由になれたと感じると思います。

(私が生きている間にそうなりたいものです 笑)

現実に引き戻ると、皮肉なことですが、お金から自由になるための第一歩は

まずお金を貯めることです。

これはなかなか大変で、貯めるだけで終わってしまい、使うところまで考える余裕が得られないことも多いです。

しかし、お金でしあわせを得るためには、貯めることと同時にお金をどうやって使うかも考えるべきです。

自分がお金から自由になる資産額をイメージして、お金を上手く使って

目標達成の階段を一歩ずつ上りながらお金から自由になるところまで

上がっていければ最高です。

「老後2000万円問題」とか

「老後費用は総額1億円」とか

言いますが、どれくらいのお金が必要かは人によって大きく異なります。

銀行に勤めていた時の経験では、沢山お金を持っていた人ほど疑心暗鬼や不安に

苛まれていました。

事業に失敗してすべてを失った人は、確かに気の毒でした。

しかし巨額の財産を保有し周囲からちやほやされていても

気を許せる友人もなくて全くの孤独の中にいる人と比べて

どちらが不幸なのか分かりませんでしたね。

むしろ資産を失ったことから立ち直って、再起を期する人のほうがしあわせでしょう

それに、もしも自分が必要とする金額が分かって、目標を達成したら、それ以上貯めることは不要だと思います。

もしも目標達成後も必要以上の収入が入るならば、そのお金を他の人の幸せのために

使ったほうが、自分のしあわせ度は増大するでしょうね。

現代は人々の在り様や考え方が物凄く多様化しているので、しあわせの捉え方も人それぞれでしょう。

お金は変化の時代にあって、数少ない共通の基準です。

お金とどう付き合っていくかで、人生のしあわせ度が大きく変わってくると思います。

上手くお金を使える人になりたいものです。



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