• 定年男子のランとマネー

世の中には悲観的な人と楽観的な人がいます。

といっても、大多数の人はその中間にいるのですが、私のところ相談に来られるお客様を

見ていると、やや悲観的なかたが多いようです。

悲観的、楽天的は性格によるところが大きいのですが、老後生活を送るには、多少悲観的な性格の方のほうが上手くいきそうに感じますね。

悲観的というよりは、慎重または用心深いと言い換えたほうが良いかもしれません。

実際に私のところへ相談に来られる方は50代から60代の女性が多いのですが

ある方は数十年にわたりコツコツと株式投資を継続されて老後生活を送るための

十分な資産をお持ちでした。

月々の生活費もしっかりと把握しておられて、公的年金の受給額と合わせると、

100歳以上生きたとしても経済的には全く不安がなさそうでした。

「私も大丈夫かなとは思うけど、プロの方に確認してほしくて来ました」

「大丈夫ですよ」

この方にアドバイスしたことは、株式投資の内容に偏りが見られたので、銘柄や商品の選択について、もう少し分散投資を心がけることと、今後の新しいポートフォリオへの組み替えに時間をかけることです。

それから最後に「お金のことはあまり心配しないで、ご自身の楽しみに時間とお金を使って、老後生活を心豊かに過ごしてください」と申しあげました。

その方からは「お金のことは安心したので、これから趣味の楽器演奏に出かけます。友達と会うのが楽しみになってきました」と後日メールをいただきました。

またある女性の方は、ご主人と10歳以上年齢が離れているので、ご主人が無くなったとは

「自分は取り残されるな」と思って、ご主人が亡くなった後の老後生活についてご相談に来られました。

改めて周囲を見回してみると、年齢の離れたご夫婦は結構おられますね。

女性は男性よりも一般的に長生きなので、ご主人が無くなった後の長い人生を一人で生き抜けるのだろうかと心配になるのは頷けます。

ただ、その方は老後おひとり様生活を心配するあまり、毎日の生活費を節約していくつかの個人年金保険に加入しておられました。

毎月の生活費などを伺って、ご主人が亡くなった場合の遺族年金や貯蓄などをキャッシュフロー表にしてご説明しましたが、そのときに申し上げたのはこういうことでした。

「キャッシュフロー表で計算すると、例えおひとりさまになっても十分やっていけます。

数件の個人年金保険料を払うために生活費を節約するのは本末転倒です。できればそのお金をご夫婦の楽しみやご自身の趣味に使って元気に過ごしたらいかがですか?」

このお客様は、来られた時はやや暗い顔でしたが、帰るときには明るく笑顔でした。

帰宅後にご主人と話されたようで、お礼のメールをいただきました。

悲観的な方に比べて楽天的な方はどうでしょうか?

実を言うと、楽天的な方は私のところへご相談に来られることは少ないのですが、

たまにご自身の老後設計は大丈夫とは思うが、何となく不安なので何らかの「お墨付き」を

もらうために来る方がおられます。

私のアドバイスのスタンスは、悲観的な方にも楽観的な方にも同じでして、

お客様が開示した事実と自分が持っている知識に基づいて、お客様に現実を客観的に認識してもらい、もしも私を信頼していただけるならばお客様の立場に立って一緒に解決策を考えていくというものです。

でもこのスタンスは、飾りのない現実を見せるので楽天的なお客様にはショックを与えることがあります。

自信を砕かれたと感じるのかもしれません。

フォローアップのメールを送っても、ご返事がいただけないこともあります。

初めに安心していただくように、お客様の行動や考え方の共感できるところから

お話するように心がけているのですが、話の最後は現実に基づいたものになってしまいますね。

安定した老後生活を送るための第一歩は、お客様ご自身が社会保険制度などからの支給を含む収入と、生活費を含むご自身の将来支出に関しての客観的事実を認識して、そこからご自身が

どのようなスタートを切るべきかと考えることです。

私とお客様の間で、はじめの一歩の認識が共有できるかどうかが、お客様の老後生活に

役に立つと思っていただけるアドバイスの最重要ポイントだと思っています。

この仕事をするようになってお客様からお礼の一言を頂いた時が、自分のアドバイスが役に立ったことを実感できて一番うれしいですね。



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