• 定年男子のランとマネー

社会保障

これまでの学習で、年金財政が、とりあえず国民からの年金保険料を主体に、マクロ経済スライドが適正に機能すれば、積立金の金額から考えて、給付の減少はあるものの、破綻は免れそうだという安心感を得ることができました。

次は「医療と介護」を学習してみることにしました。

生活習慣病

 

今年の春に東京のラン友さんが奈良に遊びに来てくれて一緒に走りました。

平日だったので休みを取ったのかなと思って聞くと、「転職したので、新しい職場が始まるまでの休暇です」と笑って答えてくれました。

ラン友さんは看護師です。それまで急性期病院(普通の病院)に勤務していましたが、在宅医療に従事するために勤め先を変えたそうです。

僕の感覚では、テレビの医療ドラマでやっているように、治療は基本的に病院で受けるものでしたが、最近は予防医学などの進歩もあって、生活習慣病による慢性的な病気の治療が増えているようです。

社会保障の観点でいえば、介護保険の膨張ですね。

慶応大学の権丈善一教授の「ちょっと気になる医療と介護」を読むと、地域包括ケアといった言葉が出てきます。地域全体で医療を考えるということですが、医療の主体が、国から都道府県レベルと市町村レベルに移行して、それぞれの関与度の違いなどの話も出てきて、なかなか複雑です。

財源不足

権丈教授は、医療が抱える問題を社会保障の観点から論じておられますが、年金を論じたときとの一番の違いは、財源が不安定だということです。

これには二つの側面があります。

一つは、日本では増税による財源調達が難しいということです。

消費税を上げることで戦わされた論争の結果、何度も先送りされたことを思い出せば良いでしょう。

もう一つは、それでもやっぱりお金は必要なので、これを介護保険料などの社会保険料として国民から徴求しているのですが、到底足りないので赤字国債を発行して補填することになります。

国家予算(一般会計歳出)の項目を見ると、大きいのは社会保障費と国債費です。

この二つの項目を取り出してグラフを作ると、右上に向かってらせん状に上がっています。

(権丈 「ちょっと気になる医療と介護」p219)

国家予算の性質上、永遠に右肩に上がり続けるグラフは無いので、どこかで止まるはずです。

その時に社会保障費と国債費では支払いの優先度はどちらが高いかを考えると、もちろん借金の返済になります。
つまり、国債費を優先すると、社会保障費が削られることになるのです。

結果として起こるのは、サービスの低下ですね。

もう少し「怖い話」をすれば、今は歴史的低金利で国債の利払い費が抑えられていますが、インフレがやってくれば国債費は膨張するでしょう。

その時に社会保障費やほかの出費(教育費・防衛費・公共事業費・地方交付税など)は軒並み削られるかもしれません。

ではどうするのか?という話ができればよいのですが、残念ながら本を読んでもそこまでの答えは与えてくれません。
僕たちにできることは、仕事や投資などの自助努力で「経済的自立」ができて、慢性病にならないように

適度な運動習慣を確立」するくらいでしょうか。



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