• 定年男子のランとマネー

FP協会奈良支部の研修会

10月21日、日本FP協会奈良支部の研修会に参加しました。

第一部の講師は、元債券トレーダーでCFPの戸田薫さんです。

お話しの内容は、普段FPが聞きなれない、債券トレーダーから見た為替や金利の今後の動きについてです。

講演の初めは、債券市場の専門用語やマーケット指標などの話です。

できるだけ分かりやすく面白いように工夫して説明されます。

重要ポイントの第一は、機関投資家と個人投資家の最大の違いであるロスカットルールについてです。

機関投資家といってもは所詮はサラリーマンなので、ALM委員会(会社)が決めたルールに問答無用で従うということですが、これによって相場に影響が出ることがあります。

例えば、相場が急落した時にロスカットルールに抵触したくないために、早めに纏めて売りを掛けます。(損失限定目的もふくめてですが)

そうすると、他の機関投資家も更なる下げを恐れて、ロスカットルールに抵触する前に売りを上乗せしてきます。
こうして下げ相場は、実勢以上に暴落します。

市場に力があれば、下がったところで買えば儲かるかもしれません。

でもバブル崩壊の時のように一方向に下がり続ければ、損失が拡大します。

機関投資家が逃げ出した後に、個人投資家が気付いて売りをかけて大きな損失を被ったのが「失われた10年」だったようにも思います。

機関投資家は、市場でビジネスを続けなければいけないので、継続のためにルールに従い理性で決断します。

ところが個人投資家は、市場に流されて感情で決断する傾向があるようです。

個人投資家に決算は無いし、株主もいないのだから、無期限という武器を活かしてコツコツと地味で長期的な投資を行うほうが良いのではないかなと思います。

日銀と日本国債

戸田さんは、元債券トレーダーらしく日本銀行の動向について詳しく説明します。

なんといっても、銀行や生保など日本の機関投資家にとって、運用の主食は日本国債ですから当然です。

日本国債の話は、日銀の黒田総裁の金融緩和につながります。

黒田バズーカと言われた2013年4月以降の日銀の政策変更によって、
日銀の保有する国債残高は、2013年の138兆円から2014年には270兆円になり、2017年9月には370兆円まで急増しました。

同じく日銀のバランスシート合計は509兆円となって、経済規模が数倍の米国FRBや欧州ECBに迫る勢いです。

ブクブクに肥え太った状態です

戸田さんは黒田金融緩和についてこのように考えます。

第一に、期間10年までの国債を徹底的に日銀が買うことにより、10年までの長期金利を抑え込んだ。

つまり住宅ローンの金利が上がらないようにしている
従って、当分低金利は続く。

その代わり10年超の長期金利は上昇傾向にある。

第二に、米国が金利を引き上げるのを横目に見ながら、日本の短期と長期の金利を抑え込んでいるので、日米金利差は拡大している。
これは為替を円安に誘導していることになる
(米国が日本の為替操作を監視すると警告しているのは、恐らくこのことも含むのでしょうね。)

円安になれば株式市場は上がり、安倍政権は助かります。
低金利になれば不動産市場は好調になり、価格は上がり景気は良くなります。
生命保険の予定利率も大幅に低下しました。(保険料は上がります)

10月になって、北朝鮮リスクを恐れていた外国勢も、事態の膠着状態を見て日本株を買いに回っているので、日経平均は上昇を継続しています。

日本経済は好調で景気は拡大中です

ふと、別のところで最近こんな話を聞いたなと思ったら、有名な評論家のMさんの話でした。
ところが、Mさんが元気になれば、相場は天井という人もいるので、少し冷静に考えてみました。

僕の素朴な疑問

まず日銀の量的質的緩和はいつまでできるのか?

戸田さんは、今の調子でいけば来年末までかな?とのご意見です。

現在は日銀が国債を買いまくって、市中にお金をジャブジャブに供給しています。

そのお金は、市中銀行の当座預金に滞留するか、個人や企業に回っても銀行預金として戻ってきます。

銀行が日銀から貸し出しを増やしなさいと言われて貸したのは、例えば節税や相続対策のアパートローンです。

または消費者金融への規制が厳しくなったので代替として増やしたカードローンです。

両方とも金融庁から待ったがかかりそうな感じですね。お金は依然として市中に滞留したままです。

ところで、もしも来年末に日銀が国債を買えなくなったらどうするのでしょう?

抑えられていた金利が上がるのでしょうか?

買い入れが停止されると、日銀には国債が大量に溜まり、市場にはお金が溢れたままになります。

お金の洪水が起こりそうですね。

誰がどうやって始末するのでしょうか?

FRBのように、米国の景気が回復していて資産を減らせれば、少しはダイエットしてスリムな体型にできるのでしょうけれど。

黒田総裁は、再任されなければ2018年2月3日に退任します。

次期日銀総裁は、もしかしたら後始末で大変な仕事を負わされるかもしれませんね。
世の中も大きな影響を受ける可能性もあります。

どんなことが起こるかは僕には予想できませんが、

2018年は何が起こっても良いように、お金、仕事、家族などの生活全般をバランスよく過ごしておくことが大切なように思います。



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