• 定年男子のランとマネー

自民党総裁選挙が終わり、岸田総裁が誕生した後で、所得の再分配の議論がクローズアップされてきたように感じます。

経済成長と所得の再分配に関しては、自分が慣れ親しんだ立場によって主張が異なるのではないかという記事を先月書きました。

右側と左側の経済学 – 定年男子のランとマネー (grc-con.com)

例えていえば、小泉政権から菅政権までが、右側のフリードマン・サミュエルソン派で

これからの岸田政権(総選挙前なので未来形ですが)は左側のケインズ派ということでしょうか。

(国会の議論で修正がされそうな雰囲気もありますが 笑)

しかし、右側の経済学も左側の経済学もともに成長を目指していることは同じで、

山に登るにしてもルートが違うということではないかと思います。

(このルートの違いが大論争の原因なのですが 笑)

右側の経済学は、トリクルダウン理論に代表されるように、機関車となる上部構造の人たちがまず政策的な恩恵を受け経済成長を引っ張っていくことで、下部構造の人たちに富を分配していこうとします。

左側の経済学は、社会の富を上部構造に偏らせないで、下部構造の人たちに分配することで

経済成長のボトムアップを目指す政策をとろうとします。

右側の経済学は、日本ではアベノミクスに代表されるように過去10年近く経済成長を牽引してきた実績があるので、左側への方向転換は投資市場に関わる人たちを中心に反対が強いようです。

たしかに右側の経済学は、日本のアベノミクス、米国の共和党政権の経済政策をみても

株式市場の上昇拡大には直接的な効果があるように思えます。

しかしその結果、国内の社会格差が無視できないほどに拡大したことも事実です。

かつては「一億総中流」を標榜し、社会の平等性が強いと言われた日本で、相対的貧困率が

問題になり初め、最近では若者・老人・非正規労働者などで絶対的貧困率が課題になってきているようです。

身近な話では、定時制・通信制高校の学生への支援を行っているNPO法人のサイトを

覗くと、コロナ禍の影響もあって学生への食糧支援や現金支援の記事が何回も取り上げられ、実績が報告されています。

独身女性で老後を迎えられる方の公的年金の受給予想額は男性に比べて一般的に少ないので、

老後生活を心配して、FPである私のところへ相談に来られるお客様もおられます。

それでも住居を保有していれば、老後生活のコストは抑えられますが、賃貸住宅で生活を続けるとなると、キャッシュフロー表で分析すると、相当生活を切りつめても家賃負担の生活費に占める割合は重いですね。

一概には言えませんが、右側の経済学でトップダウンの経済成長を追い求めた結果、

隅々にまで恩恵が行き渡らずに取り残された人達が、社会の中で無視できないところまで

増大したということでしょう。

日本でも米国でも社会格差が問題になっているように、お隣の中国でも社会格差が問題になっています。

習近平主席が「共同富裕」を言い出したのは、過去に鄧小平が主導した資本主義的経済成長路線だけに依存していると貧富の差が拡大しすぎて、社会の不公平さが覆いきれなくなったということだと思います。(中国は共産主義のはずですしね 笑)

繰り返しになりますが、総選挙の後で岸田政権が成立すると、日本では分配重視の左側の経済政策が採用される可能性があります。(少なくとも議論はされるでしょう)

同様に米国でも民主党による分配重視の経済政策が採られた場合や、中国でも「共同富裕」政策が進められるならば、2022年の株式市場はもしかすると比較的大きな調整の局面を迎えるかもしれません。

資産運用で株式投資を行っている方は、今から心とお金の準備をしておいたほうがよいかもしれませんね。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA